t.m.p SPEAKERS
◇スタジオ・モニター
「LH−15M/07・SL」
13センチ・ウファー×1+ソフトドーム・ツイータ仕様
再生レンジ:49Hz〜25KHz 
RMS:35W/4オーム
サイズ:H/520ミリ W/260ミリ L/315ミリ
重量(1本)8.0Kg 販売価格:¥320.000
写真は特注製作したAVシステム用SPです。
 

ご紹介致します。<(_ _)/ [ T-28T & T-28/VG ]05-11/25

◇久しぶりの新作です。
まず高性能ツイータをマウントした[T-28T]です。カラーはメタリック・ブルーで、この後、このSPは今月完成したばかりのあるアーティストのスタジオに納入されるものです。
ローレンジは60Hzを切り、トップは25000Hzまで。ホントにリアルな立体音で再生可能です。
あるエンジニア曰く「恐らく、スモール・モニターとしては世界最高ではないでしょうか」
う〜ん、私もそう思います。(^o^)
お希望の方は納期は1ヶ月は下さいませね。  T-28T(受注製作品)税込み・本体のみ ¥126.000 (写真左)
◇お次はお馴染みのT-28ですが、レスポールのヴィンテージ・ゴールドのイメージで製作した特注仕様。
 SPのスペックには何ら変わりはありませんがギターを弾かれる方には思わずニヤリのモデルです。
 でしょ?バッフルもちゃーんとアイボリーに着色。オーダー頂いてから1ヶ月で製作します。
                       T-28 VG(受注製作)税込み・本体のみ¥79.800 (写真右)

レギュラー・カラーの
BO(ブラック・オリーブ)
New「T - 28」は    05.4.28
t.m.pの代表的な
スモール・スピーカーです。

今回の05ーModelは「バッフル板」と本体のバッフル板の受けにあたる「インサート・ブロック」がアルミニウムの削り出しで製作致しております。これにより大幅に製作コストは上がってしまいましたが、従来以上の解像度が得られモニターSPとしてのクオリティを高めることに成功致しております。スタジオでは最終バランス・チェック用のモニターSPとして、またご自宅のリスニングにおいてもスタジオ・クオリティサウンドを充分堪能頂けます。
塗装もt.m.p Guitars と同じ下地から全てオール・ラッカーフィニッシュで仕上げております。

「T-28 05-Model」スペック
◇RMS:12W(6Ω)
◇8センチ・フルレンジ×1  
◇85.4dB/W1m
◇59Hz〜15.5KHz
◇H/285・ W/200・ L/210・
 重量/1本:3.5Kg
◇カラー(オール・ラッカーフィニッシュ):
SG(シルバー・グレイ)
@バッフルのみクリアー・コーティング
MB(メタリック・ブルー)
@バッフルのみクリアー・コーティング
New「T-100」はtmpの代表的なスモール・リスニングスピーカーであります。T-28と同ユニットを採用致しておりますが、ローエンドを若干絞りミッドの密度を高めたチューニングを施すことで拡散しがちな室内でのリスニングにおいてもスタジオ・クオリティサウンドを充分堪能頂けます。
「バッフル板」と本体のバッフル板の受けにあたる「インサート・ブロック」を「T-28」同様にアルミニウムの削り出しで製作致しており製作コストは上がってしまいましたが、従来以上の解像度が得ることに成功致しております。
勿論、塗装も下地から全てオール・ラッカーフィニッシュで仕上げです。

「T-100 05-Model」スペック
◇RMS:12W(6Ω)
◇8センチ・フルレンジ×1  
◇85.4dB/W1m
◇63Hz〜15.5KHz
◇H/400・ W/160・ L/165・
 重量/1本:2.5Kg
◇カラー(オール・ラッカーフィニッシュ):
SG(シルバー・グレイ)
@バッフルのみクリアー・コーティング
BG(ベージュ)
@バッフルのみミルキーホワイト・コーティング
t.m.p News 05 - 4/1  「New T−100」の写真のみアップしました
◇みなさま大変お待たせ致しました。t.m.p ハンドメイド・スピーカー「T-100」「T-28」のNew バージョンの準備がだいぶ整って参りましたのでご報告致します。
従来の2機種からの変更点はバッフル板が樹脂材切削からアルミニウム切削加工で作製した「ホーン・バッフル」に変更され、本体には同じくアルミ切削でバッフル受けである「インサート・ブロック」を設けてSPユニットをマウントする方式に切り替えました。これによりより細かい倍音情報の再生が可能となりました。
同時に本体の塗装はすべて楽器製作と同じオール・ラッカーで仕上げます。
(写真:#-1〜3参照)詳しくは資料が調い次第、t.m.p スピーカーのインフォメーション・エリアにてご紹介をいたしますのでご期待下さいませ。
◇写真説明
 #−1)アルミニウムから削りだしたホーン・バッフルです。
 #−2)バッフルと同じく、アルミ切削加工して本体に埋め込まれたインサート・ブロック。
 #−3)「T-100」にインサート・ブロックを取り付けバッフルをマウントした状態。
[ LH-70S ]は70'S前後、60〜80年代の
アナログ・サウンドの再生に拘った
アナログソース専用のリスニング・スピーカーです。

 現代のデジタルサウンドは確かにクリアーでレンジも広く俗に言う「打ち込み系」サウンドに代表される加工処理に富んだものです。その為、デジタル録音を再生するスピーカーには60Hz以下から20KHzを越える広角レンジの再生能力が要求されています。しかしながら、それらの現代スピーカーで70'S前後のアナログ音源を再生させると妙な違和感を感じさせるものです。何か当時のニュアンスとは明らかに違うな・・そんな経験が誰しもお有りかと思います。
 その要因は当時のリスナーの再生機器がラジオが主流であった為に現代よりずっと狭いレンジ再生しか出来ないのが実情でした。その為にレコーディング時点でのミキシングも当時の一般の再生機器では歪んでしまう70〜80Hz以下のレンジをカットする傾向が通常で結果的に低域の倍音情報が少なく、その分タイトなミッドレンジ主体の音作りが主流でミキシングが行われていました。その結果、当時のサウンド・ニュアンスを生み出すにはレンジが広いだけで俗に言うドンシャリ傾向にある現代SPでは70'S 前後のアナログ音源は薄っぺらに聞こえてしまいリアルニュアンスを再現出来ないのです。
[ LH-70S ]の再生レンジは75Hz〜20KHz。その再生サウンドはダイナミクスに優れ、勢いを感じさせながらも音の色艶も大切にしたものです。ですからジャズファンにも最適なモデルでもあり、あの輝かしい70'Sのロックやポップスを聴いても当時のサウンドニュアンスが堪能出来る一品です。
*クラブ系など打ち込み音源再生には不向きですのでご注意ください。
[ LH-70S ]スペック
◇10センチ・フルレンジ 8Ω/RMS:15W
◇再生レンジ:75Hz〜20KHz
◇HLW(ミリ):H/385・L/210・W/210 
◇重量/1本:3.5Kg
tmpスピーカーの共通特色、音のお話
 tmpのスピーカー達は「立体音」であることが大きな特徴です。
 従来のスピーカーと比較した場合、従来のスピーカーから出てくる音は平面的な印象を受けます。 
 しかし同じ情報をtmpのスピーカーはあくまで立体的に再生してくれますから印象がかなり異なります。
 それは録音時点で仮に録音対象が声であったり生楽器のサウンドであった場合でも、その情報には必ず周囲の空間情報も同時に録音されております。
 クラッシック演奏が音楽ホールで演奏されれば、その響きはホールの音響特性の影響を必ず受けておりますし、アナウンサーが原稿を読み上げている場合でも、小さな録音ブース内で読み上げている場合と広いスタジオの一画で読み上げている場合など、やはりその空間情報の違いも実際には集音されています。

問題はその部分の情報の違いをスピーカーが再生出来るかどうかです。
 立体的な空間再生が出来る出来ないが聴く側にとっては臨場感の違いとして聞こえる訳です。
 また、普段我々が目にしているのはスピーカーユニットの正面だけですが、
そのユニットの前後に振動している部分はコーンと呼ばれ、主に薄い紙のような素材からなるものです。
そのコーンの前後の動きは裏面にも正面側と同じようにスピーカー内部に向けて音を発しているのです。
 
 そして従来の箱形SPでは内部が対面構造のため、新たに発している音に以前発した音が内部反響を繰り返してコーン部分を裏面から押してしまっているのです。
 簡単に言えば、箱形SPでは次々に発せられる情報に反応しているコーンは自らが以前に出した振動によって振動を邪魔をされているのです。
 まあ、唄で言えば「輪唱」状態とでも申しましょうか、スピーカー前面から「カエルの唄が聞こえてくるよ〜」と音を発していると、箱の内部では遅れたタイミングで「カエルの唄が聞こえてくるよ〜」と言ってるようなものです。これが繰り返されてしまうためにスピーカーユニットは音源に対して忠実な振動を行なえなくなってる訳ですね。これは多くの楽器達が出来る限り曲面で構成されている理由も同等の事が言える訳でして、仮にスピーカーの構成で楽器を作ったなら「四角いピアノ」や「管でない角張った管楽器」「四角いチェロにバイオリンやコントラバス」「円筒形でないタイコ類」etc.etc・・それらの音は、濁るし遅れるし、全く音楽性に欠けた音にしかならないからこそ、わざわざ職人が腕を磨き手間暇かけ曲面化させて今日に至っているのです。
元来スピーカーが四角い箱形になった理由はただひとつ、「板材で構成し易い形で安価で作れるから」です。
 箱形が誰にでも作れちゃう構造だから、スピーカーの自作ファンの方々も自作を楽しんでいらっしゃる訳ですが、本来であるなら絶対に避けなければいけない構造でもあるのです。人間の肉体を含む自然界を見渡しても四角い箱形構造は全て人間が作ったモノばかりで自然界には存在しないのです。
 また従来のSPでは、バッフル板と呼ばれるスピーカー前面部にスピーカーユニットが取り付けられた平面な板面があるのが普通です。実はここにも問題があります。
実際の音は、例えばボーカリストが歌う声を録音する場合、ボーカリストは壁にくりぬかれた穴から顔や口だけを突きだして歌っている訳ではありません。これまでに私も数百回と様々なレコーディング現場に立ち会いましたが、ただの一度も壁から顔だけ突きだして歌っている人を見たことはありませんし、壁に埋め込まれて演奏するプレイヤーにも出会ってはいません! もしそーだったら笑っちゃいますねえ。
「ねえ、出てきて唄ったら?」「こっちで演奏しなよ」ってね。
 こんなことは当たり前の事ですが、でも再生するスピーカーはよく考えると周囲をバッフル面と言う壁に囲まれていますね。それこそ壁からから顔だけ出して再生しているようなものです。
 分かり易く言えば、ユニット周囲に余分な面が在りすぎるのです。歌い手も楽器達も周囲は空間なのです。ですから、tmpのスピーカーはユニット周囲に平面は殆ど在りません。あっても最小なのです。
ですから発せられる音もその影響を受けない為に原音に近いのです。
 そこで、試しにtmp−SPでTVのサウンドを再生させてみてください。
 
音楽番組は勿論、映画やドラマであれ、NEWSであれ、今まで気づかなかった録音現場の広さや人の声質など微妙な情報の違いを聴き取ることが可能です。単に前面左右に置かれたtmpーSPだけであっても従来のスピーカーとは臨場感が確実に違います。その点で最近ポピュラーになったサラウンドシステムにも最適な特性を備えたスピーカーとも言えます。
  
 私がスピーカー製作を行う場合、採用するユニットを選ぶ手段は「耳」ただそれのみです。
勿論、採用したユニットが最もバランスして鳴る為の容積設定は緻密に計算して設定致しますが、最終的には
聴き慣れた音が聴き慣れた響きで再生できるか否か、ただそれだけです。
低音がこんなに出る!とか、高域が何万ヘルツまで出てるとか、etc.etc・・オーディオの世界での判断基準とは大きく異なります。どんなに性能的に優れていても、現実の生音のニュアンス再生、音楽的な再生音でなければ基本的には採用しません。往々にして低域やクリアーさ如何が評価の対象になりがちですが、特に音楽の世界では殆どの音が歪んだ音であり、その歪み具合が音の特色において重要です。その歪み感具合や音色はあらゆる楽器の生音を聞き続けてきた人間にしか判断出来ないのが実情なのです。私の場合は、生の響きや現場での音の違いが体に染みこんでいる為、体が勝手にニュアンスを判断してくれます。
 実際、有名ブランドのスピーカーであっても原音に対して異なる音色で鳴っている場合が多々あります。
2Wayや3Way構成のSPに於いても、前面のバッフル板上に全てのユニットを並べてあるものをよく見かけますが、あれでは音の定位バランスを整えることは不可能ですし、キャビネットが木製なら材質違いで音色まで変化させてしまいます。要は現存の造りではあまりにも原音を変化させてしまう要素が多過ぎるのです。 
では、どうしてそんな事が長年に渡って起こっているのでしょうか?
 実は驚くことにオーディオの世界では生の楽器の音をあまり体験してない方や録音現場にいた経験もな方々が音を判断している場合が多い為に音色が異なっていても気づかないのです。出てくる音像は単なる結果の音でしかないのです。ある意味、これは本当に驚きに値します。
波形データ上、同じ波形であっても実音は全く別なサウンドなんて山ほどあります。それが現実です。
複雑な倍音で構成された音なる世界をデータだけではとても判断出来ません。実は多くのミュージシャン達がオーディオに拘らない理由は「どーせ、実際ニュアンスとは違う音でしか鳴らないんだから」と言うのが実に多いんです。その感覚は私には非常によく理解できることです。
そもそも我々音楽を愛する者が興味があるのはオーディオにではなく、あくまで音楽そのものです。
 単なる自分好みの世界なら、それは自由ですがスピーカーが音源の忠実再生を基本とするなら「音質、音楽性の再現性」こそが音楽の世界では最も重要だと私は考えています。
 ピアノの音ひとつとってもスタインウェイなのかベーゼンなのかヤマハなのか、はたまたドラムのシンバルであっても、ジルジャンなのかセービアンなのかパイステなのか、スネアの胴は木製なのか、スチールなのかブラスなのか、それが浅胴なのか深胴なのか、エレキベースでも、ジャズベなのかプレベなのか、多弦ベースなのか、アクティブなのかパッシブ・サーキットモノなのか、ギターの機種は?同じモデルであっても充分使い込まれた年代物なのか、はたまた最近製作されたモノなのか、その材質は? etc.etc・・・
と、まあ 山ほどの実体験情報が必要な世界ですし、更に録音状態如何によって聞こえ方も異なり、スタジオ録音機材と聴く側の再生機材も当然異なる訳ですから的確な判断は非常に困難です。でも 私の場合は楽器製作の経験と自分の携わった楽器で数百枚もの国内外のアーティスト・アルバムが世の中に出ていますので、再生サウンドのニュアンスの違いなどで、そのスピーカーの特性が判断出来ます。
特に生楽器のタッチによる歪み方の違いは数多くの体験が無ければとても判断できるものではありません。
なぜなら楽器を製作することは言い換えれば空気振動のコントロールの世界でもあります。
その感覚はそれを作った人間にしか身に付かないと思われます。世界中のトップ・アーティストの奏でる音や楽器に直に触れ、その演奏を間近で聴き、それがCDなどの「音源化された」サウンドを聴いてトータルな判断をする。実際、これらの音作りの経験が今では大きな大きな私の財産になっています。
それこそが、tmpの最高の設備や財産である「耳」と「感性」です。
 その結果、tmp−SPには従来のSPとは大きく異なる点がいくつか生まれました。
不均一要素と也得る木材は一切使わない。出来る限り内部構造を曲面構成化し使用するユニットに最適な空間構造を0.1ミリ・リットル単位で与える。音質を大きく変化させてしまう吸音材は一切使用しない。(樹脂材は木材に比べて5〜10倍コストがかさみます。しかし不思議に思われるかも知れませんが、例えば特定の木材の響きを出来る限り忠実にスピーカーに再生させようとした場合、そのキャビネット材に、その響きを生みだしている木と同じ木を使ってしまっては逆に同じ響きは得られないのです)元々木工加工の専門家であった私には素材が木の方が作業は楽な上に安く作れますが、木材自体が不均一素材ですから素材として適さないのです。その点、樹脂材は常に一定のフラットな特性を常に得られます。 特殊な肉厚の厚い樹脂ダクトとパイプ、その他数種類の樹脂素材を0.05ミリ以下の精度で組み合わせ振動特性をコントロールし、その折りに使用する接着剤も部分により平均5種類を使い分け完成させて行きます。
 そうしてtmpのSP達は結果的にあのような独特の曲面フォルムのスピーカーに生まれました。
それぞれの音楽を生み出すミュージシャン、それをサポートするエンジニア、そして彼等が使う楽器を作る人々、それら全てを陰で支える人々など、皆、誰もが音楽が大好きな連中です。私はそんな彼等と長年仕事をして参りました。そこから生みだされた音楽を可能な限り正確に忠実に再生出来るスピーカー・・素晴らしい作品ならその素晴らしさを味あわせ、それが駄作ならその駄作さをそのまま露呈させてしまうスピーカー、しかも決して高額でなく・・・そんなスピーカーを作ることが出来たなら楽器を製作すること以上に価値があるのではないかと思っています。そしてそれは同時に、これまで自分を育ててくれた世界への恩返しにもなると思っています。
「今までのスピーカーって、何だったの?」 これはこれまでにtmpーSPの音を耳にしたミュージシャンや音楽製作現場で働いている連中の代表的な声です。 私にはこれが最高の褒め言葉です。
tmpのSPは日本人が大好きなブランド品ではありませんし、たぶん高級感溢れる製品とも違うでしょう。また今時1本1本手加工で製作されている製品がアジア圏で大量生産されている量産製品に値段で勝てる訳もありません。ただ、あなたがスピーカーに対して何をもって満足したいのか、それがもし「音楽的な再現性」であるのなら、tmpのスピーカーはお役に立てるかも知れません。 
私もあと数年で50代になろうとしています。あと10年くらいはスピーカーを作り続けられるかな?まあ
所詮、大した本数は作れない訳だから、出来ることなら本当に音楽がお好きな方々のお手元にtmp−スピーカーをお届けできたら幸い、と思っております。